あと5分寝させて

旅行とか趣味の話をしたい…するかも?

最長片道切符の旅その0.5(羽田空港→稚内)

お久しぶりです。みるくていです。
現在、所用のため最長片道切符の旅を7日目の郡山駅で一時離脱し、自宅に戻ってきているところです。
結局、このブログは家でちまちま書いていくことにしました。
力尽きないように頑張りたいと思います。

 

今回は旅の出発地である稚内駅に到着するまでの模様を軽くご紹介します。

 

2月19日(火)

共に肥前山口を目指す田都特急氏と羽田空港で落ち合い、夕方の飛行機で新千歳へ。

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機内モニターが古めかしくていい感じ

乱気流や、機内安全のビデオが開始数秒でブチッと音を立てて終了するなど、多少のトラブルはありましたが無事に着陸しました。

 

札幌に到着したのは午後8時半過ぎ。お腹も空いた頃。
札幌で食べるものといえばやはり札幌二郎!
「札幌ラーメンは東京でも食べられるけど、札幌二郎は札幌でしか食べられない!」
そんな感じの暴論を振りかざして二郎へ。

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美味しいラーメンが食べられて幸せ

普通サイズのラーメンより小ラーメンの方が量が多い不思議な店でした。

 

しばらく時間を潰して、23時前に大通バスセンターへ。
名前しか知らなかったので規模の大きな施設を想像していたものの、予想に反してこじんまりした渋いターミナルでした。
翌々日の2月21日に、大通バスセンターについて「札幌市が廃止の検討に入った」とのニュースが飛び込んできまして、もっとよく観察しておけばよかったと後悔しているところです。

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乗り場は地上と地下に分かれているらしく、地上乗り場はこの1ホームだけ。

23時ちょうど発の稚内行きの夜行バス「わっかない号」に乗車。

最長片道切符で最初に乗る宗谷本線だけは、旅が始まるまで手を付けないでおきたいという気持ちがあったので、夜行バスでの稚内入りを選びました。
宿泊費も減って好都合です。


2月20日(水)
午前5時30分、未明の南稚内駅前で夜行バスを下車。
そのまま稚内駅まで乗っていって宗谷本線ですぐ出発しても良かったのですが、折角なので宗谷岬へ向かうことにしました。

5時51分発の路線バスに乗り換えて、40分ほどで明け方の宗谷岬に到着。

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日本最北端のバス停と日本最北端のモニュメント

ここで日本最北と思われる公衆トイレへ入ってみたところ、用を足している人が数名いて、真に日本最北で用を足しているのは誰なのかという疑問を抱いたのが印象に残ってます。

 

観光のあとは再びバスに乗って稚内駅へ、いよいよ最長片道切符の旅へ出発!

 

つづく!

最長片道切符の旅その0(出発前)

私は就職を控えた大学4年生。
学生生活の最後に、明日から最長片道切符の旅をすることになった。
一世一代の旅、折角だからブログに書き留めておこうと思う。

 

などと大仰な書き方をしてみましたが、ただの旅行記を兼ねた備忘録です。

 

最長片道切符とは、その名の通り最も長い片道切符です。
単に最長片道切符とだけ言うと、終点まで一駅しかないような鉄道なら誰が買っても最長片道切符になるわけですが、一般的には全国ネットワークを持つJRのそれを指します。


このJRの最長片道切符を使うことで、北海道の稚内駅から長崎県肥前山口駅に至るまでの一筆書き最長経路約11000kmの鉄道旅行が出来ます(2019年2月時点)。

 

さて、私の世代だと2004年の関口知宏さんの番組がきっかけで最長片道切符を知ったという方は多いのではないでしょうか。

私もその口で、生中継で旅の進み具合が毎朝報告される臨場感に、朝は1分でも長く寝ていたいダメ小学生だった私も、こればかりはと毛布に包まりながらも起きて見ていました。

当時、テレビに映る旅の様子を見ながら漠然と抱いていた「いつか自分もこんな旅がしたい」という気持ちは、何年か経った頃には当然すっかり忘れていたわけです。

 

時は一気に14年ほど進んで、昨年、友人の田都特急氏から「卒業旅行は最長片道切符にしないか」と持ち掛けられた瞬間、忘れていた憧れの気持ちが蘇ったのか、反射的に「いいですね!やりましょう!」と返事したのが今回の事の始まり。これで引っ込みがつかなくなって、今日という日を迎えた訳ですが、正直ちょっと後悔しています。

 

やるからには自分で経路を求めなければと、図書館で経路組み合わせ問題に関する本を借りてパソコンの前で頭を抱えてみたり、より長い経路を求めて"通過連絡運輸"という、条件付きでJRの乗車券に他社線の区間を挟める制度を利用して、第三セクター鉄道気仙沼線BRTを経路に組み込める否かを確認してみたりで、なんとか発券を申し込む経路を確定させたのが、つい先週のこと。

経路は以下の通り。

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経路表

発券経路の営業キロは11034.9km。特例で乗車経路よりも短く計算されている場所がいくつかあるので、実乗距離はもう少し長いはず。


JRから見て他社線であるIGRいわて銀河鉄道線と、JR直営ながらもバスである気仙沼線BRTの両方が含まれた、最長片道切符としてはあまり見慣れない経路ですが、こうすることでJR線のみの場合は勿論、JRの鉄道線とIGR線のみを経由する場合と比べても距離を100km以上伸ばすことが出来ました。
なお、震災のため現在普通乗車券は発売されていないとの情報がある山田線については最初から経由しない前提で計算しています。
また、新幹線と在来線を同じ路線とみなす区間であえて新幹線を指定している区間は、実キロが在来線の営業キロより長い(とされている)区間です。眉唾な情報ですが、折角なので新幹線を使って少しでも長く乗っていきたいなと。


ザッと検索した範囲では、第三セクター鉄道とBRTの両方を含んだこの経路では他に旅している方を見掛けないので、本当に発券できるかは非常に不安でしたが、私がJR東海に問い合わせをした時点では「規則上問題ない」との回答を頂き、JR東海に発券をお願いすることとしました。

従って、他のJR各社でこのような経路の乗車券が発行出来るか、JR東海で今後も同じ内容の乗車券が発行できるかについては一切保証できません

もしこの経路で発券を依頼しようという方がいらっしゃった場合、事前に問題点とその発券可否を確認しておくことをオススメします。

 

2019年2月12日(火)

午前10時半ごろ、窓口が空いたタイミングを見計らって田都特急氏と某駅のJR全線きっぷ売り場へ並ぶ。
ほどなく我々の順番になり「折り入ってお願いがありまして、切符を作ってほしいのですが」と切り出した。切符売り場に切符以外何を求めに来るんだという話だけど、モノがモノなのでそう言うしかなく…。
とにかくそう言って、経路をびっしり書いた紙を駅員さんに渡した瞬間…

 

15秒ほど時が止まった。
と思う。私にとっては恥ずかしさと申し訳なさで永遠に感じられるような時間でした。

 

しばらく固まっていた駅員さんは動き出すと衝立の裏へ…。宮脇俊三さんの本で読んだことのあるような状況でした。
裏から駅員さんが戻ってきたあとはすぐに話が進み、IGRとBRTの両方を通過するルートについて改めて問題ないか確認を取ってもらった上で、電話番号と名前を伝え、後日引き取りに来る約束をして、この日は終了。
我々も駅員さんもお互い終始「(こんなものを頼んで)申し訳ないです」「(すぐに作れなくて)申し訳ないです」といった言い合いをしていたので、他のお客さんに奇異の目で見られたのは内緒。申し訳ないって何回言ったんだろう。

 

この日の夕方、知らない番号からの着信に出てみると「運賃の計算が終わった。希望通りのルートで発券できます」との駅からの報せでした。1週間ぐらい掛かると踏んでいたので拍子抜け。受け取り自体は担当の方の都合に合わせてほぼ1週間後になったので、やはり余裕を見ておくべきなのは間違いないけども。無茶なお願いをしているのはこちらなので、これぐらいは合わせなければ申し訳が立たない。

 

2月18日(月)
この日は午後に切符の受け取りの約束をしていたので発券を依頼した駅へ。
窓口で名前を告げたところ、すぐに担当の方がやってきて、引き出しから手書き用の切符、いわゆる補充券を取り出したので、「あれが切符か」と思っていると、「切符はこれから作ってくる」とのこと。既に完成したものを受け取るだけだと思っていたので意外な展開。切符を作りに行ってもらう前に、切符代75,140円と学割証を提出する。7万以上も払った実感がなかったのが不思議。こわいこわい。


切符は数分で書き上がった(?)ようで、出来立てほやほやの切符が私の手元に。
最長片道切符の核たる経路別紙は、発券依頼時に私が提出した経路表のコピーがそのまま添付されていました。担当の方曰く「わかりやすいので上層部に許可を取って付けた」そう。自作の表が切符としての効力を持つのは、光栄なような、恥ずかしいような、不思議な気分。

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発行された最長片道切符

ひとまず、これで経路探索と発券という、最長片道切符の旅の最初にして最大の難関を乗り越えることが出来ました。
出発1週間前というキワドイ時期に無茶な発券をお願いしたのにも関わらず、嫌な顔一つせず対応してくださった担当の方には本当に感謝です。

 

それでは、今日の夕方から切符のスタート地点の稚内を目指して出発します!
ノートパソコンがないので、今後旅先で更新できるか怪しいですが、何卒よろしくお願いします。